2022年10月05日 [渋谷区の経営コンサル]
「なぜリスクマネジメントは組織を救うのか」 勝俣良介著
安全の仕事に従事している者として、リスクマネジメントは興味があり購入してみた。
リスクマネジメントの定義は、目的・目標達成に影響を与える不確実性を巧みにコントロールしながら結果をだせるようにする目的・目標達成支援ツールということである。つまり目的の数ほどにリスクはあり、目的がなければリスクは生まれない。経営において重要なことは組織があげる目標やその前提条件が明確になることで有効なリスクマネジメントが打てる。以下この書籍で参考になったセンテンス・キーワードを整理すると、
@リスクを取るとは、取るリスクが何であるかをわかっていて初めて成り立つ行為。取ったリスクが適切にコントロールさせることを前提とした行為である。←安全はリスクを回避するだけであるが企業経営はリスクを取り利潤や損失を得る。
Aリンゲルマン効果とは、集団の規模が大きくなると集団を構成する個々のメンバーの生産性が低くなる傾向←綱引きで経験したような
B経営者はリスク選考を持つ。リスクを回避するだけでなく、リスクによる損失を覚悟し、ここまでは覚悟することを明確にすることで組織は挑戦できる←いままで巡り合った経営者では覚悟を示した人はいなかった
C人は1回言っただけでは伝わらず、最低でも8回言い続けないと伝わらない←人間は忘れる動物である。
D行動経済学のプロスペクト理論とは、人間は徳をした喜びより損をしたがっかり感の方が強い。
E人は普段から意識していないと反応できない←普段から危険と思わなければ対応しない。
リスクマネジメントの主な手法としては安全衛生でも多様しているリスクアセスメントである。危険の未然防止に努めることである。経営と安全の相違はリスクを取るか取らないか、取るリスクを把握できているかにある。