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2023年02月18日 [渋谷区の経営コンサル]

失敗から学ぶ

失敗の科学(著者:マシューサイド)を読みました。
 2月も後半になり、いよいよ新年度を迎えようとする季節になりました。企業でも新年度における事業計画を策定している時期になります。また別れと出会いの時期でもあります。                                   あらたな組織で新たな仕事をするとき、失敗はしたくないものです。特に失敗を許さない組織文化では、懲罰を恐れ、失敗をしても報告をしないケースが多くなります。一方で実績のある社員ほど、失敗の事実を認めたくないため、失敗を隠すケースもあります。この多くは「認知的不協和」によるものと考えられます。認知的不協和とは、自分の信念と相反する事実を突きつけられると、矛盾によって生じる不快感を緩和するために事実の見方を変えて都合よく解釈してしまうことです。つまり自分の過ちを認めるよりも事実の解釈を変えてしますことです。       
 失敗は成功の母といわれます。私たちは失敗から多くを学んできました。この失敗を許容しない組織や自己の考え方が蔓延してしまうと、学ぶ機会を失い成長できないことになります。失敗から学ぶのではなく事実を捻じ曲げること、つまり自分で自分を欺くプロセスなのです。                                                
 小さな失敗から学べるために、失敗を隠さない報告する文化を組織に醸成したいものです。しかし大きな失敗や大災害・労働災害は回避しなければなりません。そのために究極の失敗型アプローチ(事前検死)が注目されているようです。労働災害を発生させないために、リスクアセスメントで事前にリスクの芽をつみとるのと同じように、事前にプロジェクトが失敗した状態を想定して、チームで失敗の要因を事前に検証し、失敗していないうちからすでに失敗を想定して学ぼうとることで、通常なら埋もれている理由が浮き彫りになるよることで失敗から学び、許容できるリスクを軽減することが可能となります。                                                     

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